頚椎椎間板ヘルニアの原因や症状、治療法などについて詳しく解説します。
けいついついかんばんヘルニアと読みます。
椎間板という組織が本来の位置からずれてしまい、神経に触れることで首や腕などに痛みを感じる病気です。
痛みのレベルや部位はさまざまですが、重症化すると日常生活に支障をきたします。
大きく2つの症状に分けられます。
椎間板が神経を圧迫していることが原因です。圧迫する理由は以下の2つが考えられます。
椎間板は、他の組織に比べて早い段階から老化が始まります。老化にともなって椎間板は弾力性を失い、本来の位置からずれやすい状態に。
そのような状態の椎間板が何らかのきっかけで、椎間板がずれてしまうとヘルニアになります。
急に振り向く、軽くぶつかるなど、小さな衝撃でも発症のきっかけになってしまうケースも多いようです。
首に大きな衝撃を受け、頸椎に傷がつくと発症します。
気を付けたいのは大きな衝撃の場合だけでなく、小さな衝撃でも頚椎椎間板ヘルニアになる可能性があるということ。頸椎への傷が小さかったとしても、時間とともに徐々に拡大してヘルニアに至るケースもあるのです。
軽い事故や転倒でも、首に衝撃を受け少しでも痛みを感じたら、必ず病院で診察してもらうようにしましょう。
治療法は、症状のレベルに応じて2つに分けられます。
手術はせずに、経過観察をしながら症状が治まるのを待つ治療法です。
経過観察中は「首のギプス」と呼ばれる頸椎カラーの装着や、頸椎を引っぱる治療、頸椎マッサージなどをしながら自然回復を待ちます。
保存療法で改善が見込まれない場合には手術を行います。通常、首の前面から切開して、脊髄への圧迫を取り除く手法(除圧)が行われます。