腰椎椎間板ヘルニアの具体的な原因や症状、治療法などについて解説します。
ようついついかんばんヘルニアと読みます。
腰椎(腰の部分にある背骨)にある椎間板という組織が、神経に触れてしまう病気です。
20代~40代と比較的若い人に発症する例が多く見られます。腰椎椎間板ヘルニアは、日本人の100人に1人の確率で発症するといわれています。
激しい腰痛が典型的な症状です。何の前触れもなく、朝突然激しい腰痛に襲われて、起き上がることさえもできない状態になることも。
腰痛以外の症状では、足の痛みやしびれ・歩行困難・排尿障害などが見られます。
さまざまな要因が複合的に影響し合って発症します。以下によくある要因をまとめました。
日頃から重たいものを持つ職業の人は、とくに発症しやすいです。
また腰への負担が蓄積している人が、一時的に強いストレスを感じると唐突に発症する例も多く見られます。
腰に少しでも負担のかかる仕事をしている方は、日ごろからストレッチやマッサージをするなどして腰への負担を和らげて対策しましょう。腰だけでなく心の負担のケアも大切です。
大きく分けて、2つの治療方法があります。
薬物などによって痛みを落ち着かせながら、安静にして症状の改善を待つのが一般的です。
症状によっては多少時間がかかりますが(1週間~3ヶ月程度)、ほとんどの場合はこの保存療法で症状が改善します。
痛みが激しい場合には、神経ブロックを施すこともあります。
保存療法で改善が見られない場合には、手術が行われます。
神経への圧迫を除去するために、患部近くから切開して異常のある椎間板を切除します。最近では、内視鏡による椎間板切除術も可能になりました。
また症状が重い場合には、患者の他の部位から採取した骨、または専用の金属による脊椎固定術を行うこともあります。