足がジンジンとしびれる、力が入りにくい、歩きにくいというような症状に悩んでいる方もいるでしょう。ここでは、足のしびれが起きる原因について紹介していきます。
足のしびれは大きくわけて2種類あります。感覚的な異常と運動麻痺です。感覚的な異常とは、ジンジンしびれるような症状のことで、運動麻痺とは足に力が入りにくくなる症状のことです。
これらの症状の原因として考えられるのは、脳・脊椎・末梢神経・内科系疾患など様々。そのため、たかが「しびれ」と放置するのではなく、早めの受診が大切です。受診が遅くなってしまうと、症状が悪化し、手遅れになってしまうこともあるので注意しましょう。
脳の血管に出血や梗塞が起きると、片方の手や足がしびれて動かしにくくなります。他にも、ろれつが回らなくなる、めまいがする、頭痛、意識障害などの症状が起きることもあります。
一次的に脳への血流が悪くなると、片側の手足の麻痺や言語障害、運動障害などの症状を引き起こします。数分から数時間程度で症状は消失しますが、48時間以内に脳梗塞を発症するケースも多いので注意が必要です。
脳腫瘍がある場合も、しびれが出ることがあります。しびれ以外にも頭痛や吐き気、言語障害、意識障害などの症状も。症状は腫瘍の部位や大きさにもよります。
背骨の間でクッションの役割を果たしている椎間板の一部が飛び出してしまい、脊髄や神経根を圧迫することで起きる症状です。神経を圧迫するため、下肢のしびれ・痛み・脱力などの症状が表れます。
加齢に伴い、椎間板にストレスが加わり、脊椎の形が変形していきます。脊椎の変形自体でしびれが起きることはありません。しかし脊椎の変形により、神経が圧迫されて痛み・しびれなどの症状をきたす場合があります。
神経の通り道である脊柱管と呼ばれる部位が狭くなってしまい、神経を圧迫することも。頸部の脊柱管が狭窄すると、手足のしびれや痛み、動かしにくいなどの症状が起こります。
腰部の脊柱管が狭くなってしまう疾患。もっとも特徴的な症状は、歩いたり休憩したりを繰り返す間欠性跛行です。立ったり歩いたりすると足にしびれや痛みがでて、歩きづらくなります。
なんらかの原因によって、腰椎がズレてしまう疾患のことです。おもな症状は腰痛ですが、しびれや痛みがでることもあります。
手足の血管が動脈硬化によって詰まってしまうことで血液の流れを阻害し、手足に栄養や酸素が届きにくくなる疾患です。初期では青白くなる・冷たくなる・しびれるなどの症状ですが、進行すると傷が治りにくくなり、最悪の場合は壊死することもあります。
糖尿病により高血糖の状態が続くと、毛細血管が障害されて血液の流れが悪くなり、手足に栄養や酸素が運ばれにくくなります。初期段階では手足のしびれ・痛みなどの症状です。進行するにしたがって物にぶつかっても気付かないことが多くなり、潰瘍や壊死などの深刻な症状になってしまうケースもあります。
閉経前後の女性に起こりやすく、ホルモンのバランスの変化に体がついていかないことによって、様々な症状をきたしてしまいます。人によって症状は異なりますが、ほてり・動悸・息切れ・頭痛・肩凝り・手足のしびれ・めまい・不安感・食欲不振などを生じるケースが多いようです。
副甲状腺ホルモンの分泌が低下することにより、副甲状腺ホルモンの作用が低下。血液中のカルシウム濃度を一定に保てなくなります。それにより低カルシウム血症・高リン血症などを招く疾患です。手足のしびれ・けいれん・痛み・硬直などの症状をきたし、不穏やうつなどの精神疾患を伴うケースもあります。