頸部脊柱管狭窄症の名医がいる病院ならココ!

HOME » なっとく!頸部脊柱管狭窄症の治療マニュアル » 頸部脊柱管狭窄症は日帰り手術ができる?

頸部脊柱管狭窄症は日帰り手術ができる?

頸部脊柱管狭窄症の治療として、神経の通り道を広げて圧迫を除去する除圧術が行われます。そこで、できるかぎり身体に負担がかからない、低侵襲の手術として脊椎内視鏡を用いた日帰り手術が適応されるようになりました。ここでは、脊椎内視鏡手術の特徴や手順について解説しますので、ぜひ参考にしてください。

日帰り手術が可能な脊椎内視鏡手術の特徴

頸部脊柱管狭窄症の治療として行われる脊椎内視鏡手術は、病院によって日帰り手術が可能です。入院の必要がないため、患者さんの身体的・経済的な負担の軽減などさまざまなメリットがあります。ここでは、脊椎内視鏡手術のメリットやデメリットについて解説。今後、日帰り手術を検討するための参考にしてください。

メリット

日帰り手術が可能な脊椎内視鏡手術は、切開する部分が約6〜8mm、場合によっては1cmと狭い範囲であることが特徴です。そのため、傷跡も小さく手術後の創傷ケアが容易になります。また、切開の範囲が小さいため、抜糸も不要。患者さんの状態によりますが、出血量も少なく、術中から術後の経過も安定しやすさもメリットと言えるでしょう。

また、午前中に手術を受けると、術後の安静を含めても夕方には自分で歩いて帰宅することが可能です。しばらくは日常生活で注意する動作や傷の管理はありますが、手術後にご自宅で休めることは大きなメリットといえるでしょう。

脊椎内視鏡手術は、保険診療内で行われる治療です。そのため、患者さんの年齢に応じて負担額が決まり、高額療養費の適応にもなります。心身と経済的な負担が抑えられる手術と言えるでしょう。

デメリット

脊椎内視鏡手術は、切開する部分が抑えられることはメリットになりますが、視野が狭い範囲で手術が行われます。そのため、術野(手術を行う、目で見える部分)を確保できずに、誤って神経組織を傷つけてしまうリスクが高まると言えるでしょう。

また、手術を受けた場合でも、効果には個人差があるため、症状を完全に消失できない可能性はあります。まずは、痛みや痺れを緩和させて日常生活を送りやすくすることを目的として手術が行われます。

さらに、手術を終えた後も症状が安定してから、リハビリを行う必要があります。筋力アップや正しい姿勢管理を身につけて、再発しないような生活を送ることが大切です。つまり、手術を受けることで完治するわけではなく、術後も再発しないような生活習慣をご自分で作り上げる必要があるのです。

脊椎内視鏡手術の手順

脊椎内視鏡手術は、神経の圧迫を除去する目的として行われる日帰り手術です。基本的には、以下のような流れになっています。

  • 1.手術台にうつ伏せで寝る
  • 2.術直前に注射を行う
  • 3.皮膚を切開し内視鏡を挿入する
  • 4.神経の圧迫解除後、ドレーンを留置する
  • 5.手術後2時間は安静に過ごす
  • 6.経過が良好であれば起きて歩行可能

手術を行う際は、患者さんの腹部を圧迫しないように専用の台を使用したり、硬膜外麻酔や局所麻酔を注射して痛みの緩和を図ったりします。また、椎間板内を正確に把握するために、外科用のX線透視装置の設置と、造影剤の注入を行います。

このような準備を経て、内視鏡手術が行われます。日帰り手術が可能な脊椎内視鏡手術では、術後2時間で起きて歩行できるようになり、術後の全身管理などは必要ありません。

手術の傷跡が小さく、治療の質を落とすことなく負担を軽減できることが魅力といえるでしょう。

まずは医師に相談

頸部の脊柱管はとても細いのですが、その内部に走行している神経は太く、姿勢保持や身体の動きやすさに重要な役割を果たします。痛みや痺れが強く、日常生活に支障をきたしている場合は、手術を受ける受けないにかかわらず医師への相談が大切です。

症状次第ではありますが、脊椎内視鏡手術により日帰り手術が可能になりました。長期間の入院は必要なく、最短で当日に歩行開始もできることが特徴的。まずは、医療機関を受診し、ご自分の状態が日帰り手術の適応であるか確認すると良いでしょう。

コンテンツ一覧