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頸部脊柱管狭窄症の装具療法

装具のイメージ

頸部脊柱管狭窄症では、痛みやしびれを薬物で抑えることと同時に、神経や脊髄を圧迫しないために狭窄部分を含めた範囲を安静にすることが重要です。

頚椎の圧迫を軽減するためには頸椎装具などを使用するため、装具療法と呼ばれています。

装具療法はふとした拍子に生じる首への衝撃を防ぐことができる

薬物療法は特に難しいものではありません。しかし、安静にすることは必ずしも容易とはいえないものです。

病状が軽い場合は、意識してあまり動かさないようにすることで間に合うケースもあります。

しかし、病状が進行すると、自分では安静にしているつもりでも、ちょっとしたことで強い痛みやしびれを感じてしまうことが珍しくないのです。

そうなると、物理的に固定して安静を確保する必要性が生じます。

装具療法に使用される装具

頸部脊柱管狭窄症の装具療法で使用される装具は、簡便に使用できる頸椎カラーと比較的大掛かりなその他の頸椎装具があります。

スポンジ状の頸椎カラーは手軽だが固定力は弱い

首に巻く形で使用する装具で、ソフトカラーなど4種類あるとされています。

スポンジを材料に使用した既製品のソフトカラーは、もっとも簡単に使用できる点がメリットです。

ただ、材質的に固定力が弱いのがデメリットといえます。他には、ポリネックカラー、フィラデルフィアカラー、オルソカラーがあります。

4つの中で、もっとも前後の固定に優れているとされるのがオルソカラーです。

その他の頸椎装具は大掛かり

頸椎カラーとは異なり、既製品を首に巻くだけという手軽さはないですが、胸から腰にかけて固定できるものなどもあり、強度の強いものが多いです。

モールド式と呼ばれる装具は、本人の型を採って製作する必要があります。

型を採る必要のない金属支柱付と呼ばれる装具は、文字通り支柱が存在するため見た目にも大掛かりです。

その他にも数種類ありますが、どれが適しているかはケースバイケースだといえます。

※1医中誌Web:頸椎疾患に対する装具療法(日本義肢装具学会誌)[pdf]

装具選びは医師とよく相談した上で

頸部脊柱管狭窄症の装具療法は、専門医の診断と処方によって行うものであり、使用する装具や固定位置などは、よく相談した上で決定することが大切です。

自己判断での使用は、病状を悪化させるなど、思わぬデメリットを生じるおそれがあります。

疑問点や不安な点があれば、頸部脊柱管狭窄症の治療実績を持った整形外科や脳神経外科を受診することが重要です。

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